どうしてもバイアグラを使いたくない人もいるだろうが、そんな人ほど「若いときみたいに、いつでもギンギン」であるほうがおかしいのだと、自分の年齢を受け入れることが先決だ。「私もこの年ですから、撮影のときに勃たないことがあります。こんなとき、女優さんに触ってもらうと元気になるんですね。パートナーの女性に、素直に“ちょっと触って”と頼むのも一つの方法だと思います」（前出の徳田さん）

（６）前戯でしっかりウォーミングアップをする

　また、興奮のし過ぎや激しいセックスも血圧を上げるので、心血管や脳血管にダメージを与える。これを防ぐには、若い頃のような挿入とピストン運動一辺倒のセックスを改める必要がある。いわゆる“スローセックス”である。「男性は挿入やピストン運動がセックスだと思っている人が多いんですが、女性は違うんですよ。愛撫と愛情たっぷりのセックスのほうが感じるし、気持ちいいんです。経験豊かな中高年は、これに気づいてほしいですね」（前出の島田さん）

　こうした前戯は、運動能力が低下した中高年にとって格好の準備運動にもなり、心臓や血管の負担も軽減するため、一石二鳥。若い頃のような前戯２：挿入８のセックスではなく、前戯８：挿入２のセックスに切り換えるのも、死なないセックスのポイントとなる。

（７）挿入ではなく、指や舌で楽しませる技を身につける

　また、たとえ勃起しなくても、焦る必要は全然ない。前出の成田さんによると、「舌や指だけでも、女性を十分に気持ち良くさせることができる」という。まず、舌のテクニック。「舌の表側でクリトリスを舐められると“ザラザラして痛い”という女性が、実はかなり多いんです。ところが、舌の裏（下）はツルツルしている。ここでクリトリスを舐めると、“今までクンニでイケなかった”という女性も、イケることが多いんです」

　コツは、口を大きく開けて、性器にかぶりつくようにして舌を横に動かすこと。「下手に挿れられるより気持ちいいという女性が多いはずです。ぜひ、試してください」（成田さん）

　また、指テクのほうは「Ｖ筋攻め」だ。名前を聞くと難しそうだが、聞いてみると意外と簡単。女性器に指を入れて愛撫するとき、普通はＧスポットがある膣の上側を指の腹で刺激する。だが、Ｖ筋攻めは上でなく、横を刺激するのだ。