「年を取ってセックスがすっかり弱くなった」「意欲そのものが湧かない」……。

男にとって永遠の課題ともいえるその悩みの解消を期し、このたび、本誌は５０品目にわたる「絶倫食材」を選定！

日頃の食事に加えることでセックス力を強化し、下半身以外の健康も改善していただきたい。

まずは、食材がセックスに効く基本メカニズムを志賀貢医学博士が解説する。
「まず、ペニスは勃起時だけ大量の血液を必要としますが、他の臓器と違って血液が循環しづらいため、血液がサラサラであることが望ましい。また、肝臓が弱ると真っ先にインポテンツになりますから、肝臓を元気にする食材が求められます。一方、性欲を司るのが性ホルモンであるアンドロゲン。その分泌を促進してくれる食材もいいですね」

それでは、いよいよ発表しよう。

「絶倫食材５０品目」の堂々第１位に輝くのは……牡蠣（かき）！

「牡蠣は、男性ホルモンの生産を促し、生殖器を活発化してくれる亜鉛を多く含んでいます。栄養価も高く、『海のミルク』とも言われるほどです」
と、その力を称えるのは、料理研究家のオガワチエコ氏。
「ほかにも、滋養強壮作用のある"タウリン"の効果も見逃せない。最後は鍋にご飯を入れ雑炊にして、栄養や精力の素を余すことなく召し上がってください」

牡蠣に大量に含まれる亜鉛は、志賀医博が解説する「精子の源」になり、別名「セックス・ミネラル」とも呼ばれる。
『媚薬の検証』（データハウス）などの著書もあるサイエンスジャーナリストの川口友万氏が解説する。
「日本人の亜鉛摂取量は大まかには足りているはずですが、精子無力症の患者（精力が弱い）が近年増えているのは、スナック菓子をはじめとする大量の食品添加物が亜鉛と結合し、亜鉛の吸収を阻害している可能性があるんです」

やはり、食材は自然由来が一番ということか……。

大地の力を直接実感できるのが、第２位となったニンニクだ。

ＡＶ業界の巨匠で、６５歳の現在でも現役として活躍する村西とおる監督も、その熱烈な信奉者の一人。
「ニンニクを酢で漬けたものを毎日食べております。そのおかげで、いまだに１日１回のセンズリも欠かしたことがございません。毎日、朝勃ちし、その勃起度は猛々しく、小太鼓のように波打つようでございます。読者の皆様もぜひ、お試しください」

ナイスですね～。

作り方は簡単。
ニンニクは酢に漬かりにくいので三等分輪切りにし、酢に１０日ほど漬ければ食べ頃になる。
１日１片、ご飯に乗せて朝から食べるのが村西流だという。

その絶倫有効成分は、なんなのか？
「秘密はアリシン。ニンニク特有の臭気の主成分です。疲労回復、精液増産、精子運動能力向上などの効果があります。アリシンはビタミンＢ１と結合するとアリチアミンという物質に変わり、体への吸収率が２倍になる。『アリナミンＡ』の元はこれです」（前出・川口氏）

エジプト文明の時代からニンニクは体に良いとされ、巨大ピラミッドの建設で働いた奴隷の食事にもニンニクが供されていた。

スポーツ選手の間で、疲労回復のために「ニンニク注射」が流行したのも、ある意味当然のことだろう。

効果抜群のニンニクだが、やっかいな問題となるのが、その強烈な臭い。

食事後、歯磨きをしても汗とともに再び強烈な臭いを発し、翌日まで続く。
焼くなど調理すれば臭いは減るが、効果はグンと落ちてしまうという。

そこでお勧めしたいのが、７位のヤマイモ（自然薯。別名は「山ウナギ」）だ。
「ヤマイモにもアリシン、それに同様の働きをするアルギニンが多く含まれています。 ニンニクも生ですりおろすと、ヤマイモのようにヌルヌルした粘性を帯びてきます。これはムチンという成分のためで、このムチンはアリシン、アルギニンの吸収を高め、肝臓の働きを助ける効果もあることがわかっています」

こう解説するのは、宮元通りクリニック（東京都大田区）の渡会敏之院長（医学博士）だ。

アルギニンには強壮作用以外に、こんな作用もあるという。
「アルギニンは一酸化窒素を生成します。すると血管が拡張され、血流が良くなるんです。また、老化の元凶である活性酸素も減らします」（前同）

血管拡張は、インポに効く医薬品・バイアグラの作用と基本的に同じだ。

なお、こうした有効成分が比較的多い食材としてはタマネギ、レバー、卵黄、ニラ、キャベツ、どじょうなどが挙げられる。

上の表内写真のタマネギスープの効能を、前出のオガワ氏が語る。
「血液サラサラ効果で有名なタマネギは精力増進にも効果的。少ない水分でコトコト煮れば、一つ丸ごとを簡単にいただけます。タマネギスープを飲み続けた男性から、痩せて恋愛にも性的にも積極的になったと聞きました」

血液サラサラ作用という点では、意外なことにスイカもお勧め。
これはシトルリンという成分が多く含まれているためで、南米ではかつて精力剤として食されていた。
「ピーナッツも漢方薬として古くから用いられ、同様の効果があります。漢字で『長生果』と書くように、血液サラサラは滋養強壮効果も高く、長生きに通じるんです」（漢方薬専門家）

希少食材のため、順位こそ４３位としたが、期待できるのがマカだ。
「南米のアンデス高地に育つアブラナ科の植物で、その根茎に多量に亜鉛が含まれています。古代インカの時代から秘薬として珍重され、顕著な戦歴を収めた戦士に勲章とともに与えられたそうです。男性の強壮だけでなく、女性の生理不順や不妊症にも効果があるとされます」（医療ジャーナリスト）

また、ある栄養士は手軽さからマヨネーズともやしの組み合わせを勧める。
「マヨネーズには亜鉛が比較的多い卵黄が含まれています。だからといって、卵を何個も毎日食べるのは厳しい。その点、マヨネーズともやしの相性はピッタリで飽きがこない。それに植物繊維が豊富なもやしを習慣的に食べていると代謝が促進され、血流が良くなり、結果、老廃物も排出されやすくなり、中年太りが解消されます」

疲労回復効果なら、酸っぱいグレープフルーツなどの柑橘類も期待できる。
「クエン酸が多く含まれているからです。乳酸が溜まると疲労感を感じますが、クエン酸は乳酸を減らしてくれます」（川口氏）

12月10日公開のvol.02に続く・・・。