客を見て金をゆする美人局も

　新宿歌舞伎町の風俗関係者は、この手の売春組織について、こう見ている。　

「客は２～３万円払ったら、素人と本番できると思っている。ところが、プロではないから、やって来るのは“中途半端”な素人。手コキだけされて、３０分でサヨナラという場合も。ＳＮＳと実際の顔が違うなんて、この手の店では日常茶飯事だよ。女の子が１８歳以下のこともザラにある。デリヘルなら女の子の送迎役がいるから、何かトラブルがあれば解決してくれるけど、非合法な売春組織では野放し状態。俺らからすれば、“ヤバすぎる業態”だよね」

　この関係者によれば、こういった派遣型売春クラブを営業する業者は、元をたどれば、飲食・風俗関係のスカウトやキャッチをしていた若者が多いという。　

「今や全国の繁華街では、各地の条例に基づき、路上の声かけは軒並み禁止。こっそり、やっていた連中もコロナ禍で完全に干され、こういった稼業に流れたということ」（前同）

　栗木容疑者の下で働いていた元打ち子を知る風俗店店長が、明かす。　

「あそこの店は客がひ弱そうだったりすると５万、１０万取ったりしていたと、知り合いの元打ち子が言ってましたね。それに、打ち子は、しっかり管理して指導しないと成績が上がらないから、事務所で作業させていたと聞きました。事務所にはとんでもない数のポケットＷｉ－Ｆｉがあったそうだから、ＳＮＳ用に使う通信回線の名義から足がついたんでしょう」

　大きなリスクもあるとはいえ、年間２０億円以上も売り上げていたのだから、おいしい商売だったようだ。　

「この手の商売では、客から金をもらった女の子がクラブ側への支払いをごまかすケースが多いよね。客を引っかける打ち子が生命線だから、彼らへの支払いもバカにならない。意外と必要経費がかかるはずだけど、２０億円も稼いでいたら十分だろうね」（前同）

　歌舞伎町を中心に同様の手口で商売する業者は、雑居ビル内のレンタルルームをラブホテル代わりに使わせ、使用料をバックさせて利益を上げているとも。　

「数時間で２０００～３０００円と格安だから、使い勝手がいいんですよ。シャワーつきで、ラブホみたいなもんですからね」（同）

　ＳＮＳやアプリで素人女性と遊べるサービスには、危険が潜んでいることも。やはり、プロが相手してくれる風俗遊びが一番かも。