ひと昔前はマンションの一室で風俗を営業する「マンヘル」がそこかしこにありました。

そのようなマンヘルの大多数が基本的には駅近の物件にお店を構えていましたが、中には駅からバスで30分以上もかかる場所にぽつんと存在するところもあり、そんなところに限って意外と繁盛していたことを覚えています。

中でも忘れられないのが今から20年ほど前に実在した「親子マンヘル」です。

なんとこのお店、お父ちゃんが電話番で「お母ちゃんと娘が風俗嬢」という度肝を抜くような業態を強行していました。おまけに都心部から電車で50分、最寄り駅から徒歩20分の築40年は経っているだろうと思われるオンボロマンションで粛々と営業をしていたのです。

しかも母ちゃんと娘が「決して美人ではない」という凄まじいオマケまでついていたのですが、生意気にも「会員制」で、なぜか絶えず予約が埋まっていたと記憶しております。

このお店が面白かったのは本当に普段家族が生活している『家』でやっていたため、時間帯によっては一家揃っての夕飯の最中だったり、予約をしているにも関わらず肝心の嬢である母ちゃんと娘が近所に買い物に行って不在だったりとハプニングが満載だったこと。

店としてはダメダメでしたが、プレイルームの隣で父ちゃんが大音量でプロ野球を見ていたり、風呂場に家族の洗濯物が干してあったりと、本当に近所の家の母親と娘を犯しているような「倒錯した寝取られ感」がありました。

そんなマンヘルも2004年に石原元東京都知事が断行した「浄化作戦」によって現在ではすっかり姿を消してしまいましたが、ここにきて再び「復活」の様相を呈してきたのです。

原因は新型コロナの影響による夜の街の「営業自粛」と「家賃問題」です。

先日もTBSの『サンデージャポン』で週刊大衆の連載陣でもあるテリー伊藤さんが、こんな衝撃的な発言をしておりました。

「原宿に持っているお店をやむなく閉店することにしたら、大家に止めてもいいけど６ヶ月は家賃を払ってもらうと言われた」

おそらくこれはテリーさんに限ったことではないでしょう。

いまや借家店舗で商売をしている人にとってはもはや、行くも地獄、止まるも地獄なのです。

こうなると今後は店舗なんて借りずに自宅でできる商売を考えたほうがマシということになります。

ということで、店舗型風俗は全部「マンヘルに鞍替え」ということも十分に考えられるわけです。

もちろん「マンヘル」は違法です。

でも、国から十分な補償ももらえず、大家に非道な扱いを受けて座して死を待つだけなら、果敢に攻めてお縄を頂戴したほうが良いと考える人が次々と現れるようになったとしてもまったくおかしくありません。

また、同じことは違法性のない「昼間の店舗」でも当てはまります。

新型コロナは関係ありませんが、先日新宿でマンションの一室を利用した素敵な「博物館」を発見しました。

こちらです。

「小さな貝の博物館」

なんて素敵なんでしょう。

おそらく館長は「貝集め」が趣味の方に違いありません。

つまり、自分の趣味をベースに自宅で研究所や博物館を作ることもできるのです。

そのほかにも、本をたくさん所有している人は自宅で古書店が開けますし、手に職を持っている人は自宅に設備を整えて商売をすることも可能です。

例えば理容室やパソコン修理、犬や猫の美容院などがソレです。

また、たとえ設備に金をかけなくてもマンションの高層階などに住んでいる方は自宅を利用してカップル専用のナイトバーを開くこともできるでしょう。

今はSNSも十分に発展している時代です。上手に宣伝すれば、思っていた以上に繁盛することもあるかもしれません。

実際、シニアの方にとっては経験も技術もあると思いますので一攫千金も決して夢ではないのです。

いつの世でも「災い転じて福となす」です。

ひょっとしたらこれからの時代は個人が運営する「マンション◯○」が当たり前の世の中になるかもしれません。

悲観せずにちょっと視点を変えて人生楽しくいきましょう。

文責：編集長原田