――そういう現象がありました。デビューから専属女優になるまで3年ほど期間がありました。その3年間で専属女優の話はありませんでしたか？

「当時の事務所の代表から『お金と地位のどちらを取る？』っていきなり絵文字もないLINEが来たんです。だから、叱られるのかなと思ったんですよ(笑)。その時は『なんのことを言っているんだろう？』って全く理解できなかったんです。それで代表に電話をしたら、『専属女優契約の話も来ているけど、どうする？』ってことだったんです。それは『専属女優の地位を取るのか、キカタン女優として本数を重ねてお金を取るのか』という意味だったんです。でも、『私は地位は気にしていないので、いまは本数を重ねたいです』と言いキカタン女優をしばらく続けたんです」

――なるほど。専属女優の話はあったんですね。その後、2021年に大手AVメーカーの専属女優になりましたが、専属女優はどうでしたか？

「撮影が月1回だから、ハグ会や商品プロデュースや他のことも出来るので、活動の場が広がりました。ある意味、その時の私は頑張ったなって思います」

――性的にはどちらが合っていましたか？

「もともと鉄マンだったんですけど、月イチの撮影になると少し弱くなり、環境によるのかなと思いました」

――気持ち的にはどうでしたか？

「月イチの方がいいかなと思いました(笑)」

――もともと性欲はある方でしたか？　それとも、あまりない方でしたか？

「性欲はある方だと思います」

――もしパートナーがいたら、セックスはどのくらいのペースがいいですか？

「毎日は難しいですよね。雰囲気ってあるじゃないですか。旅行に行ったり、ホテルも違ったりすれば気分も乗るんですけど、毎日一緒にいたらルーティーンになるので難しいですよね。マンネリ化するから、普通のカップルはどうやって誘っているんだろうって思います」

――そこで1年ぶりのAV撮影でしたがどうでしたか？

「1本目が大事だから不安でした。移籍1作目の撮影現場はプレッシャーと緊張がすごかったです。メイクさんやマネージャーさんがどれだけ気持ちを盛り上げてくれても、なにもしゃべれなかったです。1作目が売れた時と売れなかった時の状況を両方知っているから、今回の移籍1作目もすごく怖かったです」

――今回専属女優となった『FALENO』は比較的、新しいメーカーですが、なにかイメージはありましたか？

「他の大手メーカーしか知らなかったので、正直『FALENO』のことをあまり知りませんでした。でも、女優をちゃんと人間として優しく対応してくれるメーカーでした」

――移籍1作目はどういう内容になっていますか？

「設定はなくて素の私を撮ってくれました。デビュー時のタイトルが『フェラチオの達人』だったので、新人女優のデビュー作にあるようなインタビューシーンがなかったんです。実は作品の設定がないと動けない人間なんです」

――それは意外です。

「だから、今回は素の私なので、どうしたらいいのか分からなかったんです(笑)。これまで痴女の作品が多かったので、そういう内容でと言われたら役に入り込めるんです。でも、今回は1年も撮影をしていないし、普通の女の子と言われたので普通の女の子しか出来ないんです」

――逆に撮影をしていないことがよかったですね。

「どんなAV女優でも1年間も撮影をしていないと、普通の女の子になっちゃうんです。エッチな言葉を話すのも恥ずかしいし、そういう言葉を聞くだけでも引いちゃうって聞いていたから私もそうなりました。そういう状況で撮影をしたのである意味よかったです」

――移籍第1作目にふさわしい内容ですね。

「泣いているシーンもあるし、心境を語っているシーンもあるので、いわゆるAV的な『見せるセックス』ではなく、リアルな反応を撮られています。地味かもしれないですけどプライベート的で、これまで撮ったことがない内容です」