服装でも仕事でも、マンネリは若返りの敵だ。「いつも地味なグレーや紺の服ばかりという人は、赤い服を着ることから始めてもいいのです。赤い色は男性ホルモンの分泌を増やす作用が知られています」（和田氏）

また、男性ホルモンは筋トレでも増えるという。
「意識して腕立て伏せや腹筋をしたり、大股で歩いたりするといいでしょう。メタボは男性ホルモン分泌低下の原因にも。肥満気味の人は、食事を減らし、一日８０００歩を目安に歩くなどしましょう」（横山院長）

だが、あくまでも適度な運動に留めることが大切。
「フルマラソンのような激しい運動を行うと、男性ホルモン量は急低下。回復まで３か月を要するという報告もあります。毎月、マラソン大会に出ている人は男性ホルモンが下がり続け、男性型更年期障害になることもあるほどです」（医療ジャーナリスト）

さらに、好きなプロ野球やサッカーチームの応援もプラスに働くという。
「米国ユタ大学が、試合を観戦している人を対象に、代表的な男性ホルモンであるテストステロンの分泌量を調べたところ、応援するチームが勝ったときは２０％も増加したといいます。ただし、チームが負けると２０％下がってしまったそうですが……」（前同）

同じく簡単なのが日光浴。
「米国・ボストン州立病院の研究によると、１日１５～２０分ぐらい日光浴すると、テストステロンが１２０％上昇したそうです」（同）

また、効果的な食べ物を聞いてみると、
「男性ホルモンの原料となるのはコレステロール。牛ロース、鶏肉、卵、アジ、サケなどから良質なタンパク質を摂取しましょう。さらに、男性ホルモンを作る際に必須の栄養素・亜鉛を豊富に含んだ牡蠣、男性ホルモンの分泌を増やすニンニクや玉ねぎも効果的。ニンニクと一緒に肉を食べると、さらに分泌が促進されます」（和田氏）

横山院長が勧めるのはネバネバ食品だ。
「おくら、納豆、ヤマイモなどのネバネバ食品はテストステロンの分泌を促すホルモン前駆物質（ＤＨＥＡ）の分泌を活発にします。特に自然薯（じねんじょ）などは効果的です」

もっと手っ取り早く増やしたいなら、サプリや栄養補助食品を使う手もある。
「男性型更年期障害が疑われる患者さんには、ウミヘビエキス、Ｌアルギニン、ビタミンＥ、マカ、冬虫夏草などを薦めています。私の臨床経験でも、これらは有意に男性ホルモンの分泌を上げることが分かっています」（横山院長）

和田氏は砂漠人参とも呼ぶカンカのサプリに注目している。「カンカはゼナ、ユンケル、養命酒などにも入っている成分で、男性ホルモン低下に伴うさまざまな症状を改善し、記憶力と集中力の低下を防ぎ、意欲を向上させる働きがあります」

なお、すでに男性ホルモンが低下してしまい、心身に不調があるという人は泌尿器科に相談したい。
「月２万円程度で男性ホルモン補充療法が受けられます。アメリカでは若返りのために１０００万人が治療を受けているのに対し、日本人はまだ８万人程度。もっと積極的に活用したほうがいい」（和田氏）
いつまでも男性ホルモン満タンの、若々しく雄々しい男を目指したい！