ＳＮＳ、街コン、相席居酒屋……男女の出会いの場が乱立している昨今。中でも、とりわけ激アツな逆ナンパ喫茶なるものが都内某所にあるのをご存じだろうか。待機する男をマジックミラー越しに女性が物色し、女性から指名されるという出会い喫茶の逆バージョン。
草食系男子、大歓喜の新スポットだ。そこで、本誌“モテない歴＝産声あげてから”の若ハゲ男性記者と、３０オーバーの女性婚活記者が潜入。これは、男と女の視点から交互に繰り広げられる“両Ａ面”リアルタイムドキュメントである。

●男性記者　２２時３０分『入店』
　正直、“女から選ばれる”ことに実感が湧かない。王様ゲームで王様になっても、“頭が薄くて大臣っぽい”という理由で命令を却下されたり、合コン帰り、“ウチくる!?”と言われ、ヒデちゃんばりに“いくいく！”とタクシーで向かったところ、マンションのエレベーターでサヨナラされたり……。だが、逆ナンパ喫茶の受付でアンケートを書いているときから、ドキドキが止まらなかった。決して自意識過剰ではない。“当たるわけがない”と思いながらも、宝くじの当選日を心待ちにする気分なのだ。

アンケートには、名前、年齢の他、“ご飯”“飲み”“カラオケ”などの目的や自己アピール欄がある。当然、目的はワンナイト……取材だが、無難に要相談にチェック。自己アピールには“優しい”と書いた。

店員に、２４番（大好きな高橋由伸監督の背番号で幸先いい！）の札を渡され、いざ待機場所へ！
　
１５人ほどが座れるイスと人気漫画、飲み放題の自販機がある１０畳ほどの待機場所には、すでに男が４名。２０代の角刈りにはサブ、４０代前半のナベさん（上司に似ていた）、壁際に腕を組んで鎮座していた５０代男性には、ヌシと勝手に命名。もう一人、イケメン大学生がいたが、安定のスルー。

サブの隣りに腰掛ける。いやぁ、見られていると思うとソワソワする。キョロキョロと落ち着かないまま１５分……。もうすぐ２３時なのに呼ばれません（泣）。イケメンは早々にいなくなり、サブやナベさんも次々に呼ばれている。相性や条件が合わず戻ってくるたびに、「うまくいかないっスね、ハハ」と憐れみの声をかけられる始末。これ、本当に指名されるのか？