昭和の美しい景色にこだわり

また、今回の作品集は「風景」がとても美しい。夏の田園、夜明け前の蚊帳の中、田舎道のトンネル、野原の中にポツンと立つ空き家。日本人の"郷愁"を呼び起こしてくれる風景がすべての作品に散りばめられているのだ。

『トンネルの中の桃色遊戯』も、その一つ。蝉時雨の真夏。麦わら帽子にワンピース姿の姉妹が、山の中の小さな洞穴のようなトンネルに入っていく。

だが、トンネルを抜けたところで姉妹の兄が待ち構えており、姉だけを近くの空き家へ連れ込む。つまり、近親相姦だ。「あっちに行ってろ」兄にきつく言われた妹は、寂しそうにトンネルの入口に座り込む。そこに学生帽をかぶった男がやってきて、ひとりで待たされている少女の手を引っ張り、トンネルの中へ吸い込まれていく。

しかし遠くにはトンネルの入口から日光が差し込んでおり、二人の体をうっすらと浮かび上がらせていた。少女はトンネルの壁に立たされたまま、白いパンツを脱がされる。僅かな光を頼りに、男の子は初めて見るオマ○コに生唾を飲んだあと、甘い蜜の匂いに誘われるように吸いつく。

「はぁん……！」強すぎる刺激に少女は悲鳴のような声を上げるが、男はお構いなしになめまくる。蝉の声がトンネルの中にまで響き、光が差し込む入口の向こうには鬱蒼と茂った夏の草木が揺れている。そんな中、男は少女を立ちバックで貫く。

「ああっ！ああっ！あああーーっ！」ワンピースも脱がされた少女の、小さいながらも膨らんだ乳房、そして白いお尻も激しく揺れていた。

最後にヘンリー監督は、こう話す。

「今回の昭和三部作は、戦時下の極限状態における人間の性と、それとは対照的に昭和の美しかった景色にこだわりました。この二つには現代の日本人が忘れてしまった"何か"があると思えてならないのです」

昭和エロスは、あなたの中にもあるはずだ。