「同じ相手とは３度まで」
里美さんは、浮気のルールをそう決めていた。バレるのが怖いというより、同じ相手とのセックスでマンネリ化するのが嫌なのだ。
そんなある日、里美さんは沢村只雄（４５）に出会うことになる。
沢村は婚活サイトのプロフィールによると、３９歳のバツイチで、会社経営をしており年収は１５００万円あるとのことだった。
だが、バツイチ以外はすべてデタラメ。実際は、大学卒業後に就職した会社をすぐに辞めたあとは無職で、かつて強姦未遂罪などにより服役した過去まである男だったのだ。
彼は、"金持ち"男を装い、婚活サイトで離婚女性を漁りまくってセックスを楽しんでいた。
「……身分証明書を見せてくれる？」
里美さんの求めに応じて沢村は運転免許証を見せ、コピーも渡した。そして、２人は車でモーテルへと向かった。
だが道中、彼の話を聞いていると、事前に聞いていたプロフィールと矛盾する部分ばかりで、里美さんは次第に疑念を抱き始める。
"この人、ヘン。本当に会社経営者かしら……"
やはり怪しいと感じた彼女は、モーテルの手前で車を停めさせ、
「用事があったの。すぐに帰らなきゃ」
と口実をもうけて帰ろうとした。だが、沢村は納得せず、両者は次第に険悪な雰囲気に。
そして口論の末、激昂した沢村は、あろうことか自分のネクタイを外して彼女の首に巻きつけ、強く絞め上げたのだ。
"早く逃げなきゃ……殺される……！"
だが、ネクタイが喉元に食い込み、意識が遠のいていく。そんな彼女を運転席から引きずり降ろして後部座席に横たえると、沢村は運転席へ。車を発進させてモーテルに到着すると、意識が朦朧とした彼女を部屋の中に連れ込んだのだ。
ベッドに寝かした彼女を容赦なく全裸にし、浴衣の紐で後ろ手に縛り上げる。
里美さんのバッグを調べてみると、大量のコンドームと書類が出てきた。
見てみると運転免許証や社員証などのコピーだ。若者や中年男ら三十数人ぶんもある。
「とんだ変態女だな！全員とヤッたのか？」
彼女は、静かに頷いた。
沢村は自分の運転免許証コピーを取り返すと、里美さんの財布から健康保険証を奪いとった。
さらに彼女のケータイのアドレス帳をチェックする。すると、そのなかに「夫」とあるのを発見した。
「おいおい人妻かよ。ダンナにバレたら困るだろ！」
と彼はあざ笑いながら、服を脱ぎ捨てた。

11月28日公開のvol.3へ続く・・・