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山間の温泉街に立ちのぼる湯煙、カラン、コロンと浴衣姿で歩く美女……。これぞ、“ニッポンの風景”だ。とはいえ、数ある名湯、秘湯も、今や多くがインターネットに掲載済みである。アップされている写真を“確認”しに行くような旅行をするのも、なんだか味気ない……。
だが、日本の温泉には、まだまだネットに載っていないロマンが存在する。それが“温泉フーゾク”だ。「日本では太古の昔、神社の巫女が男性への性的サービスをしていたとされます。それが平安~鎌倉時代には、全国の宿場で歌や踊りなどを披露する傍ら、男たちの夜伽の相手もする遊女へと発展。その頃から、旅とお色気は切っても切り離せない関係だったんです」
こう語るのは、旅とエロスの研究をライフワークとするライターの桜田ユウ氏。その後、豊臣秀吉によって遊女が都市部の遊郭に集められて以降、風俗といえば都市のものだった。
近年の温泉風俗が再び盛り上がってきたのは、赤線廃止以降の1970年代。自家用車の普及に従って、それまで都市部に集中していた色街が一気に地方の温泉街などに広がったのだ。
「71年に、滋賀県の雄琴温泉で営業を開始したトルコ風呂は、“こんな僻地に客が来るのか”という当初の危惧をよそに、京阪神や北陸、名古屋からも男性客が車で押し寄せる大繁盛。これ以降、全国の温泉地で今日見るようなフーゾクが発達していったんです」(前同)
温泉フーゾクというと、どうにも「どうせコンパニオンを呼んだり、連れ出しOKのスナックくらいだろう? 田舎は女の子の年もいってそうだし……」と、昭和のイメージで、なかなか食指が動かない方もいるのではないだろうか。
「それは、人生の半分以上を損してますよ! 近年の温泉フーゾクは我々の想像をはるかに超える“超進化”を遂げているんですから」と鼻息を荒くする桜田氏に、ならばと温泉フーゾクの最新事情を聞いてみた。
“鉄道式ソープ”に“射的フーゾク”
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