『週刊アサヒ芸能』で報じられた、『ラブライブ！』メンバー声優のＡＶ出演疑惑。事の真偽はさておき、東京ドームで開催された３デイズのライブを大盛況で終えたばかりのタイミングだっただけに、波紋は小さくなかった。

「あの報道は若干、勇み足の印象を受けましたが、僕も、人気アニメに群衆の一人として出演していた新人の声優さんで素人モノのＡＶに出ていた女の子を取材した経験があります。彼女たちの業界が、イメージほど華やかなものでないのは間違いない事実です」
とは、某写真誌記者。この言葉を裏づけてくれたのは、他ならぬデビュー間もない現役の声優（２１）だ。
「“うちらは地下アイドルより地下だよね”って、現場でよく言いあってます（笑）。前に仮面女子の子の枕営業のニュースがありましたけど、うちらはそもそも仮面いらないですから。表に見えている私たちは二次元の存在なので（苦笑）」

彼女は苦笑しつつも、さらに驚愕の実態を無邪気に打ち明けてくれた。
「同業でガールズバー、キャバのバイトをやっている女の子はいくらでもいます。ぶっちゃけ“エン”をやってる同業の女の子だって１人や２人じゃないですよ」

“エン”をやっているとは、すなわち援助交際をやっているということ。この話に「さもありなん」と同調するのは、声優を専門的に紹介するウェブをフィールドに活動するライターだ。

「たとえば３０分もののアニメ番組、つまり毎週連続のレギュラーの番組に出演していても、新人声優であればギャラの相場は１回手取り１万円程度。月４回出たところで４万円です。それではまず食べていけません。まあまあ頑張っているという女の子のレベルでも、それが現状なんですよ」

なるほど、思った以上にシビアな業界のようだ。ライターが続ける。
「声優を抱えるプロダクションの中には、顔が割れることはまずないとタカを括って、つきあいのあるスカウトマン経由で、仕事のない声優さんに風俗店でのバイトを斡旋する会社もある。アイドル的存在の声優がごく一部いるにせよ、業界の雰囲気は演劇界に近い。稼ぐ声優のほうが稀です」

アニメ大国日本で、スターダムに上がれる声優はごく一部。夢や勇気を与える二次元の世界の背後には、夢も希望も持てず“性優活動”に身を投じる存在は、少なからずいるようだ。