出張先で奥を攻められ夢一夜

円安効果でウハウハだったのが、自動車などの輸出関連会社。中堅広告代理店で働く人妻ＯＬの竹井良子さん（３４）も、この時期は企業のイベントで大忙しだったという。
「海外も含めて出張が多かったんですが、出張先の京都で、すてきなロマンスがあったんです」
夏の真っ盛り、担当企業の部長を鴨川沿いの川床で接待した夜だった。
「部長さんをタクシーに乗せてホテルに送り出すと、急に雨が降ってきたんです。私が泊まっているＭホテルは近いので、走って行こうか、どうしようかと軒先で迷っていると、すっと朱色の番傘を差しかけられたんです」

番傘を差しかけたのは、渋いグレーの和服を着た中年男性だった。
「近くやったら送って行きましょか？」というので、宿泊先のホテルを告げると、「そこやったら、すぐです。一緒に行きましょ」と歩き始めた。途中、男は近くで民芸品店を経営していると話し、「もし良かったら、一杯、つきおうてくれませんか？」と誘ってきた。ちょっと迷ったが、接待酒でほろ酔いだったこともあって、「じゃあ、雨がやむまで」と応じた。紳士的で話しぶりも穏やかなところに気を許してしまったのだ。

彼が連れて行ったのは、大通りから一歩入った路地にある、おばんざいの店だった。料理や酒もおいしく、その男性の京都にまつわる話も面白かった。
気がついたら２時間ぐらい過ぎ、店を出ると雨もすっかりやんでいた。
「店を出たとき、少し足もとがふらついた私を彼が支えてくれたんですが、そのとき私の耳元で“なたら、京都の男も食べてみはりまへんか？”ってささやかれたの。お酒もずいぶん飲んで旅先の解放感もあったし、それに夫（３６）とは仕事が忙しくて、ご無沙汰だったから……」

こうして結婚して初めての浮気をしてしまったというのだが、京男のお味はいかがでした？
「女性の扱いが慣れてるんですね。“ん？　ここがエエのん？”と的確に急所を探り当て、集中的に攻めてくるんです。フィニッシュのとき、奥まで突き刺されて腰をグリグリされると、本当に失神寸前になったほどでした」
自分がやったらロマンス、人がやれば不倫――とは申しませんが、アツい夏の一夜になったようです。