電話口に妖しい振動音が響く

《夫が勃つと、すかさず下着を脱いでまたがりました。さすがに声は出しませんでしたが、義母は床の振動や布団が擦れる音で、絶対に気づいていたと思います。いえ、私も気持ちのどこかに、義母に気づかれることを願っていた部分があります。"あんたの息子はもう私のものよ"と宣言したくって……。女って、男より大胆で意地悪な動物だと思います》
女は怖い！　今後の記事づくりの参考にさせていただきます。

一方、人妻読者の反応が意外に大きいのが、アダルトグッズ関連の記事だ。
昨年の９月、『女性の職業別オナニー新傾向』なる事例を特集したところ、夜中１２時近くに３０代半ばとおぼしき女性から電話があった。誰もいない編集部で、ひとり残業していたＮ副編集長が出ると、
「今週のオモチャの記事なんだけど、もっと突っ込んで書いてよねー」
と、いきなりお小言を頂戴したという。彼女によると、「バイブやローターは内部の電線が切れたりする不良品が多い」そうで、このことをキチンと書いてもらわないと困ると言う。
「以前、騎乗位ができるっていうローターを使っていたんだけど、ボキッて"中折れ"したのよ」

電話ごしに聞こえるその女性の息は、なぜか妙に荒くなっている。そのうえ、ブーンという振動音が……。
Ｎ副編集長は、
「あの、もしかして……今、使ってるんですか？」
と恐る恐る聞くと、
「ん？　あぁ……そ、そうよ。電マを……」
ますます呼吸が乱れる。
他のことはともかく、ソッチの勘だけは鋭くなければ週刊大衆の編集者は務まらない。Ｎ副編集長は素早く状況を察して、
「電マ？　電動マッサージ器を、どこに、どうしてるんですって？」
「あん……アソコにあてがって……」
「ほほう、奥さん、ずいぶん、はしたないことしてるんじゃないですか。アソコはどうなってるんですか。ほら、おっしゃってみて」
「あっ、いや、そんな、ダメ～ッ！」
絶叫とともに、電話はいきなり切れたとか。

いやはや、世のマダムたちの欲求不満ぶりは、小誌でも指摘するところですが、この傾向は止まりませんナ。