「マスコミは全然わかっていませんよ」
あの事件についてこう語るのは、明治大学の男子学生だ。

ご存じの方も多いだろう。
６月２０日未明、新宿コマ劇前の路上で、１０人前後の女子大生がバタバタ倒れ込む異常事態が発生した。
「女子大生たちはミニスカやショートパンツから太腿も露わにして、ハシタない姿に。救急車、大勢の警察官、見物人もゾロゾロと集まり、異様な光景でした」（歌舞伎町の住人）

その後の調べで、この集団は、明治大学と日本女子大学の合同テニスサークル「クライス」と判明。
「クライスは大学生の三大"飲みサー"（コンパで酒を盛大に飲むサークル）の一つ。明治大と日本女子大の学生を合わせ、約７０人の大所帯です。騒ぎがあった日は"一女二三男"と呼ばれる１年女子と上級生男子の飲み会。中には未成年女子がいたのも事実です」（夕刊紙記者）

マスコミもすぐさまこの騒動を「レイプ未遂事件か？」と書き立てたが、明治大学は「再発防止に努めて参ります」と、日本女子大学は「申し訳ございませんでした」と、それぞれ謝罪文を発表。

警察も「事件性なし」と判断し、幕引きが図られたが、では、いったい何が「全然わかっていません」なのか。

「コマ劇前で昏倒してたのは"お持ち帰りされなかった"女の子。かわいい女の子たちはあの時、すでに別の場所で男たちにヤラれていたという話があるんです」（前出・明大生）

それは本当かと疑問にも思えよう。
しかし、本誌が独自に大学生のサークルの実態を調べると、レイプまがいの「ＳＥＸ飲み会」が多数開催されていることを確認。

２００３年に発生した組織的輪姦事件"スーパーフリー"は今も生きていたのだ。
そんな中、ある女子大生の衝撃的な告白を聞いた。

「今年の春でした。ライン（スマホのメール機能）を介して、某大学の"サッカー観戦サークル"に誘われたんです。友達と一緒に入ったんですが……」
と語るのは、都内の大学に通うＡ子さん（２０）。

ＡＫＢ４８の柏木由紀に似た清純派美女だ。
Ｗ杯に便乗して急遽（きゅうきょ）結成されたようなサークルで、そのコンパは大衆居酒屋で開かれたという。

「飲み会自体は、よくある大学生の飲み方で、コールをかけたり、ゲームで負けたら飲むとか……」（前同）
しかし、ある時点から女性陣の様子が急変。
「気づいたら"あへへ～"と変な笑い方をしてて、なんかフツーの酔い方じゃなかった」（同）
脱力して意識も朦朧（もうろう）とする中、彼女は４人の男に抱えられるように、ラブホテルのパーティルームへ。

「ベッドに倒されて……男の人たちが私を取り囲んで、"レイプごっこしようよ"と言って、先輩から順番に私の体に乗って……」
と涙をこらえながら悲痛の告白をするＡ子さん。
この件は、警察にも届けていないという。


ラブホテルもデータベース化

「お酒に何か混ぜられていたかもしれないけど、酔っ払っていたのも事実だし」（前同）
まさしく泣き寝入りだが、こうした女性の心理を利用し、男たちは悪ノリを繰り返す。

「今はラインでサークルのイベントの話をします。男ばかりのグループで"今度、コレ使わない？"と、睡眠薬や脱法ドラッグのサイトを貼りつけてくるヤツもいます。そういうやり取りをしてると"やってやろうか"ってノリになるんです」（男子学生＝ ２１）

ちなみに今回の集団昏倒事件では「スピリタスカプセル」が混ぜられた、という情報も飛び交っている。

「これはスピリタスという、アルコール度数９６度の酒をカプセル状にしたもの。酒に混ぜて一気飲みでもしたら、急性アルコール中毒になる可能性は極めて高い」（夕刊紙記者）

こんな物を知らぬうちに飲まされたら……。
さらに、役割分担も決まっており、
「飲みサーの中ではイケメンのナンパ部隊と、酒に薬物を混入する実戦部隊に分かれているんです。複数で入れるラブホテルもデータベース化されてて、スマホで連絡を取って、最後は全員が同じ場所に集まるんです」（男子学生＝ ２２）

完全な犯罪組織だ。
また、最近は倹約家の学生も多く、サークルの飲み会も「家飲み」が増加中。

「誰かの家に集まって飲むんだから、安全だと思う女の子は多いっすね。でも、それは逆。店と違い、外部の目がないから無理に飲ませても大丈夫。薬物も簡単に混入できる。ぶっ倒れたら、そのままヤッちゃえばいい」（男子学生＝ ２３）

こんな獣たちに狙われたら最後。
嫁入り前の娘を持つ父親にすれば恐ろしい限り。
対処法はないのか。

「頭ごなしに"飲みに行くな"と言っても無理。だけど、今回の事件のような実例を挙げ、"怖いよね"と言えば子どもは親が怖がることには警戒心を持ちます。"このような危険もある"ということを情報として与えることが大事です」（ジャーナリスト・片岡亮氏）

娘が被害にあわないように、できることはやりたいものだ。