AVやエロ漫画で女性がSEX中の快感を表現するのに「ペニスが子宮に当たっている」「子宮を突いてる」という台詞がある。

AVでは女性の膣の奥の子宮口のあたりにある性感帯である「ポルチオ性感帯」を刺激して女優をイカせるというプレイにより、「子宮を突く」という表現が広く知られるようになった。
エロ漫画は表現の規制が摘発や警告によって厳しくなっていくごとに外から見える性器ではなく、まるで断面図のような膣内を描くようになり、子宮をペニスが突いて精子を注ぎ込むシーンをクライマックスに使うようになってきている。男性向けと女性向けの両方で使われているが、男性向けはどんどんリアル化して解剖図のようになっているのに対し、女性向けはあまりリアルではない。

しかし、この「子宮に当たっている」という表現、実は大間違い。膣口から子宮頸部までの長さは約8センチ、勃起したペニスは平均13センチ。子宮は骨盤底筋群にハンモックのようにのっかっている状態なので、ペニスの挿入で前後左右に移動している。つまり、ペニスは子宮を突くことなく通過してるのだ。

では、ペニスは膣のどこを突いているのだろうか。一説によれば、膣の奥まで突かれているという感覚は、子宮ではなく膣の最深部の性感帯「Aスポット」を刺激することによって発生しているらしい。「Aスポット」はピストン運動ではなく、腰を小刻みに動かして振動を与えるテクニックが有効なのだそうだ。

ちなみに、解剖図を見ただけでは膣を「ホース状の器官」と勘違いしてしまうかもしれないが。膣壁は伸縮自在でイキそうになると風船のように膨らむ場合もある。ペニスに密着していた膣肉が相手が絶頂に達する直前にスカスカした状態になってしまっても、異常なことではないので慌てる必要はない。